はじめてセミモジュラーシンセを使って曲を書きました。使用したのはアメリカのメーカー"Modern Sounds"の製品『Pluto』。タイミングがよかったので公式サイトで注文し個人輸入しました。
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モジュラーシンセは今まで自分にはあまり魅力的ではなかったのでこれまで手を出しませんでしたが、Plutoのデザインやサイズ、音色にグッとくるものがありました。
あと、演奏における基本スタンスがキーボード奏者である自分がモジュラーを導入して曲を作ったらどうなるのかということに興味があって今回の購入に至りました。
実際に色々触ってみると今までの音作りとはまったく違う観点で創作意欲を刺激されるのでとても面白いです。
今回制作した曲はソフトウェアのピアノとPlutoだけのシンプルなものです。エフェクターや他機材も混ぜてやれば表現の幅は広がると思うのですが、素材を生かしたい狙いがあったのであえて機材は限定しました。
タイトル
"曐閒移動式共振"セイカンイドウシキキョウシン
あらゆる物質の素になる素粒子の振動を調整することで星と星の間を移動できる装置のこと。未来ではなく、少し昔の時代設定で使われていた架空の装置を使ってある男が故郷の星を離れ次の星へ向かう途中の心象風景を音で表現しました。
即興でピアノを考えたのでなぜこういうメロディー、コードになったのか深くは分かりませんが、客観的にみると1997年アンドリューニコル監督の名作 映画「ガタカ」のマイケル・ナイマンの音楽の影響が出ている感じがします。
どうしようもない理不尽なことへの諦めとそれを他人事のように俯瞰して視点を変えることで導き出されるかすかな希望が共存するような感じです。
書いていると映画「ガタカ」を観たくなってきたので、名言を引用したいと思います。まだ観ていない人ごめんなさい。
映画スクエアのサイトから引用
ヴィンセント(ナレーション)「地球にいる意味なんてないと思っていたのに、突然去りがたい気持ちが湧き上がっている。我々を形作っている原子は、宇宙のかけらだったと言われている。もしかしたら、僕は去るのではなく、故郷に帰るのかもしれない」
Vincent: For someone who was never meant for this world, I must confess I'm suddenly having a hard time leaving it. Of course, they say every atom in our bodies was once part of a star. Maybe I'm not leaving... maybe I'm going home.
きちんとアレンジしたらもっと雰囲気が出すことができる自信はありますが、この曲はひとまずこれで完成にしたいです。
機材について
Plutoとは、
(下記画像は公式マニュアルから引用)