TINÖRKSの新曲『森のページ』ライブ・セッション動画を公開しました。
現在制作中の新譜に収録予定の本楽曲のライブアレンジ・バージョンになります。アルバム制作風景としては同楽曲のオルゴールの音色を弾いているものと『ぼくらのある世界』のショート動画をすでにupしていましたが、今回はフルサイズのものになります。
鋭意制作中の新曲「森のページ」
— TINÖRKS (@tinorks) February 7, 2023
間奏のオルゴールのフレーズ🔔を
KORG #microSAMPLER で🎹
今まで使う場面がなかったのですが
お気に入りの音色セットを組んだので
最近重宝してます。
曲調がゆったりしていることもあり
引き続き完成までマイペースでやっていきます😉 pic.twitter.com/inz0Byo5f3
新譜の制作ですが順調に進んでいます😉
— TINÖRKS (@tinorks) March 13, 2023
収録予定?の新曲『ぼくらのある世界』の
ワンシーン🎥
ピアノ🎹の他ウクレレやブラシスネア🥁
アコースティックベース🎻
アンビエントな音でアレンジ🎛️
ヴォーカルは 愛用の #BlueMicrophones のマイク#BLUEBERRY でRec🎤
引き続きマイペースで作業します🎧 pic.twitter.com/w2LINW5cZx
【聞きどころ】
絵本のような詩の世界に少しダークな音の雰囲気でアレンジしました。
生楽器と電子音が穏やかに融合したTINÖRKSならではのエレクトロニカを表現できたと思います。
Digitaktを使ってワルツの3/4拍子でリズムトラックを制作し、それをベースにオルゴールやエレクトリックピアノ(以降エレピ)の音、LoFiな電子音を織り交ぜながら展開を作っていきました。
新譜に収録予定のバージョンはメロディオン(鍵盤ハーモニカ)とメタロフォン(小型の鉄琴)のフレーズは入れていないので、ライブ・セッションならではのアレンジをしています。(そのアレンジが思ったよりもいいので音源にも追加するか迷い中です(笑)
今回、新しい試みとしては、ヴォーカルの雫の手元にkaoss pad mini(カオスパッドミニ)を設置し、僕がmicrosampler(マイクロサンプラー)で演奏しているエレピの音をリアルタイムにエフェクトしてもらいました。
エフェクトの種類はNo.74のGrain shifter(グレインシフター)を使っていて、入力音を短い間隔で連続させるという効果があります。
例えばエレピの音しか鳴っていない映像の00:07あたりで、ふわふわと聞こえる様子がそのエフェクトの特徴です。
演奏者として、自分が弾いている音のエフェクトを自分以外の人に任せるというのは、結構勇気がいることなんですが(笑)、雫の感性で音を変化させてもらうことで、偶発的な表現ができるかなということを意図しました。
実際にやってみると、結果見た目や表現に面白さが出せたのでうまくいったと思っています。
【あくまでライブとして】
撮影中、外音は出ていなくて、メンバー二人ともイヤホンでモニターをしながら通しで演奏をしました。メインの映像と音は別撮りではなくきちんと演奏をしてその音をMTR(レコーダー)に録音して、映像に合わせています。
オーディエンスはいませんが、あくまでライブとしてパフォーマンスをしました。
定点で撮影したメイン映像とは別に手元にズームしたものを分けて撮影。音声はlogic pro xでマスタリングまで行ったものを、FCPX(ファイナルカットプロエックス)に読み込み、LUTをあててカラーグレーディング(色調調整)をしました。
TINÖRKSの楽曲は基本的に輪郭の丸い、穏やかな雰囲気なので、映像の質感もコントラストや彩度を強くせず、木が印象的なカフェの店内のようなやわらかな感じが出るようにしています。
【歌詞&クレジット】
眠るまえ
夢のほとり
ふわふわと
歩いて ういて
こうして夜がきこえる
だれもしらない
ページからはみでる森
夜をにがして
まもなくして
風がはなした
街からとおく
ささやく声で
眠りにおちてく海
君をもたらして
水がほつれないように
何をわすれよう
こうして夜に
消えていくかもしれない
ページからぬけだす森
夜をいやして
Shizuku Kawahara:Vocal/Melodion/Metallophon/Kaoss pad mini
Hosei Tatemizu:keyboard
written by Hosei Tatemizu
Directed,mixed and mastering by Hosei Tatemizu
【使用機材】
*マニアックな内容なので読み飛ばしてください
今回使用した楽器・機材は
Mic
・SHURE BETA58A
楽器
・メロディオンSUZUKI PRO-37/メタロフォン/KORG microsampler
エフェクター
・KORG kaoss pad mini
コントローラー
・KORG microKONTROL(サスティンペダル用)
ミキサー
・makie VLZ-804
レコーダー
・zoom R8
ヘッドフォンアンプ
・ベリンガー micro amp HA400
鍵盤ハーモニカの下にあるのがベリンガーmicro amp HA400 zoom R8に入力したマイク、楽器の音とオケの音を演奏者のイヤホンでモニター |
microsamplerにはサスティンペダル端子がついていないので、microKONTROLにサスティンペダルを接続しそれをMIDIでキーボードに送信しています。
(*右下隅に見切れて写っているのがmicroKONTROL)
あまり知られていませんが(需要がないだけですが(笑)、この方法はペダル端子のないシンセにはけっこう便利なやり方です。
【機材配線】
*さらにマニアックな内容なので読み飛ばしてください
音声の録音に関して、PCベースのDAWは使用せずMTRに雫と自分のトラックを分けて(パラ録り)2chでレコーディングしました。
ちなみにR8は8トラック同時再生なので、7/8のステレオトラックに事前にオケを仕込んで、それに同期しながら二人で演奏をしています。(TINÖRKSの通常のライブスタイル)
なぜわざわざMTRを使ったのかというと、以前、撮影した『森のはじまり』や『Kaamos』(カーモス 極夜の意)のライブセッション動画の際は、部屋の機材配置の関係もあって、iMacの位置を動かしてlogic pro xにレコーディングしましたが、現在は部屋の機材配置・配線を理想通り綿密に行ったので、バラすのがかなり困難になっているので、MTRを使うことにしました。
レコーダーのzoom R8は同時録音が最大2チャンネルなので、メンバー二人だとちょうどだったのでよかったです。
【機材配線図】
*よりマニアックな内容なので読み飛ばしてください
マニアックかつ手書き(笑)で見づらいかもですが、ポイントを解説します。
・ポイント①